この日の日立電鉄は、7月に導入されたばかりの「古い新車モハ3000形」が2本運用されていました。いつの間にか、赤い電車が大増殖していました。そして、いよいよ雑多な旧型車達の終焉が近づいてきました。
1.モハ3023 (川中子~常陸岡田:1993年10月)
モハ3000形は旧型のワンマンカー置き換え用に導入された両運車ですが、旧型のワンマンカーは、もともと10両在籍していたので、何両がモハ3000形に置き換わるのか気になりました。まさか10両全車が置き換えになるとは思えませんでした。そもそも、この路線に10両ものワンマンカーが必要とは思えません。
2.モハ9 (小沢~常陸岡田:1993年10月)
ところで、閑散時間帯とは言え、こんなにガラガラでは商売になりません。日中に2連が走らない理由が良くわかります。しかし、新車が導入されて車種統一が図られましたが、相変わらず2連はラッシュ用で日中は走らず、効率の悪さはちっとも変わらない様でした。
3.モハ11 (川中子~常陸岡田:1993年10月)
旧型車がもう1本登場です。この車両は変顔のモハ11です。同形のモハ12は翌月、新車のモハ3024の竣工と入れ替わって廃車となりました。そしてモハ11も半年後には廃車となります。
4.モハ11 (川中子~常陸岡田:1993年10月)
モハ11形は日立電鉄の発注車ですが、元々が営団地下鉄向けに製造された車両なので、全長が16.5mもある、日立電鉄では大型のワンマンカーでした。しかし、空気を運ぶ姿は、大き過ぎてもったいない感じでした。だから廃車が早かったのでしょうか。
5.モハ11 (川中子~常陸岡田:1993年10月)
今となっては、この電車の導入逸話も既に忘れ去られてしまいましたが、もう日立電鉄自体が忘れ去られようとしています。
6.モハ9 (常陸岡田~小沢:1993年10月)
その後、私は仕事の都合でなかなか日立電鉄へ出向く機会がありませんでしたが、驚いたことに、その後も新車の増備が続きます。そして旧型車は、モハ10とモハ14が残されました。