ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1019話 1993年日立:赤い電車大増殖!!

1993年頃はまだネット社会ではなかったので、地方鉄道の状況は現地に行ってみないとわからいと言うのが実態でした。その頃、日立電鉄では旧型車の置き換えとして、元営団地下鉄銀座線の2000系がどんどん増殖していましたが、これもどこまで置き換えが進んだのか、行ってみないとわからないので、とにかく行ってみました。

 

1.モハ3023 (常陸岡田~川中子:1993年10月)

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この訪問の前回は5ヵ月前の1993年5月でした。その時は新車の両運車はモハ3021だけでしたが、今回はやはり両運車にも動きがありました。現地で確認したところ、両運車のモハ3000形は2両増備されており、3両になっていました。そして、翌月にはモハ3000形はもう1両増備されるとのことで、この調子では旧型のワンマンカーは非常にヤバイ状況です。また、2000系の2連も1編成増備されました。

 

2.モハ3023 (川中子~常陸岡田:1993年10月)

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この1993年度末の新車の在籍状況は下記の通りです。

①モハ2000形、クハ2200形

 ・モハ2001+クハ2212、モハ2003+クハ2214、モハ2007+クハ2216

 ・クハ2211+モハ2002、クハ2213+モハ2004

 ・モハ2005+クハ2215+モハ2006

②モハ3000形

 ・モハ3021、モハ3022、モハ3023、モハ3024

 

3.モハ3022 (川中子~常陸岡田:1993年10月)

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ちなみに、前回訪問以降の廃車は、下記の通りです。

・両運車(ワンマンカー) モハ1003、モハ12、モハ13

・両運車(非ワンマンカー) モハ1006

・片運2連固定編成 クハ109+クモハ110

残る旧型車は、下記の通りです。

・両運車(ワンマンカー) モハ9、モハ10、モハ11、モハ14,モハ15、モハ16

・片運2連固定編成 クモハ351+クモハ352

 

4.モハ3022 (川中子~常陸岡田:1993年10月)

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さて、元営団2000系導入前の日立電鉄には、26両の電車が在籍していました。そのほとんどが雑多な寄せ集め中古車であり、運用もラッシュ時用と閑散時用で車両が使い分けられていたので、規模の割に車両数が多くて見た目にも非合理的でした。それが元営団2000系導入により車種統一が図られて車両運用の見直しが図られれば、大変スマートな運用になると思われました。この時点で、新車の両数は十分に確保できたものと思われ、あとは旧型車が廃車になるだけ・・・・・。

 

5.モハ9 (川中子~常陸岡田:1993年10月)

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もうラッシュ時の2,3連は全て新車の置き替わったようなので、旧型車の撮影は閑散時の両運ワンマンカーだけです。そうなると、いよいよ旧型車は見納めです。幸いこの日も旧型車は運用されていました。

 

6.モハ9 (川中子~常陸岡田:1993年10月)

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この日走っていた旧型車はモハ9でした。この電車は日立電鉄オリジナルです。この時点で旧型の両運ワンマンカーは6両在籍していました。まもなく、新車のモハ3000形は4両となりますが、旧型車は少し残る様な気がしました。

 

7.モハ9 (川中子~常陸岡田:1993年10月)

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しかし、どの旧型車が残るにしてももう時間の問題です。今回の撮影が恐らく最後になる可能性は否定できませんでした。