この日の立山線には、モハ14760形、モハ10020形が運用されていましたが、運良く、いずれも雷鳥塗装でした。やはり、地鉄の電車は雷鳥塗装が良く似合います。
1.モハ14762+モハ14761 (釜ヶ淵~下段:1994年10月)
モハ14760形は地鉄の開業50周年を記念して1979年に新製導入されました。同じ頃、地方私鉄で新車を導入したのは、富士急行のモハ5000形、長野電鉄10系新OSカー、上信電鉄6000系、デハ250形くらいでしたが、いずれも量産車はなく一発花火でした。ところが地鉄のモハ14760形は、2連7編成と同型のクハ175が合計15両も導入され、この電車の期待が大きかったことが伺えます。
2.モハ10026+モハ10025 (釜ヶ淵~下段:1994年10月)
この当時は、モハ10020形やモハ14780形などの初期タイプのカルダン車がまだ主力として健在でした。写真のモハ10020形は、2019年まで活躍しましたがもう現存しません。
3.モハ10026+モハ10025 (釜ヶ淵~下段:1994年10月)
よって、現在の地鉄にはもう「この顔」の電車がいなくなってしまいました。代わりに元東急電車が増殖し、観光路線だった地鉄のイメージが崩れてしまった様な気がします。東急電車(通勤車両)に乗って行くアルペンルートや黒部峡谷への観光旅行は、なんとも味気ない・・・。
4.モハ14762+モハ14761 (釜ヶ淵~下段:1994年10月)
今後も元東急電車は増殖するのでしょうか?そうなれば、次はモハ10030形あたりが淘汰の対象になりそうですが、さすがの元京阪特急も歳には敵いません。期待したいのは、やはりモハ14760形の様なオリジナルの新製車導入ですが、まあ、昨今の輸送需要低迷ではなかなか難しい様です。
5.モハ14762+モハ14761 (釜ヶ淵~下段:1994年10月)
しかし、1979年に登場したモハ14760形は今年で45歳になります。地鉄オリジナル車がどんどん減ってしまい、地鉄の良き時代を物語る象徴になってしまったように思えます。
6.モハ14762+モハ14761 (釜ヶ淵~下段:1994年10月)
この電車だってもう歳です。この電車があとどのくらい使用されるのかは、地鉄さん次第ですが、せめてこの電車の置き換えは全車でなくとも、何か起爆剤となる新製車を導入いただきたいところです。