ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1101話 番外編:ナローのキットにはまった頃(その2)

そして、オレンジカンパニーから九十九里鉄道の丸山単端が、拘りの1/80キットで発売されました。正直、丸山単端ならプラ板でも作れると思い、標記だけ買うつもりでしたが、これもお試しでキットを買ってしまいました。

 

1.オレンジカンパニーの九十九里鉄道丸山単端(キット組立)

ところが、このキットは、すぐには製作せずお蔵入りとなりました。理由は第100話でご紹介した太平洋炭鉱の凸電の製作に入ってしまったためでした。その間、仕事も長期出張やら転勤やらで、模型を作る状況ではありませんで、この単端が出来たのは1998年頃だったと思います。わずか数日で作った記憶がありますが、ただ組んだだけです。

 

2.オレンジカンパニーの九十九里鉄道丸山単端(キット組立)

塗色は適当に、伊豆急ブルーと横須賀クリームででっち上げました。出来上がって見ると、スッキリし過ぎて何かワイルド感がありません。現車は木骨鉄皮のニセスチールカーだったので、窓回りの凹凸が露骨で、エッチング抜きではボリューム感に欠けます。むしろ、プラ板製の方が適している様な・・・。

 

3.オレンジカンパニーの九十九里鉄道丸山単端(キット組立)

これなら、自作しても問題ないと確信できましたが、当時の私は、自由な時間があまりなかったので、このようなお手軽なキットは、短時間に没頭できる、憂さ晴らしにはちょうど良いアイテムでした。

 

4.オレンジカンパニーの九十九里鉄道丸山単端(キット組立)

丸山単端のサイドビューです。なかなか良い雰囲気です。このキットは車体が真鍮板、屋根がホワイトメタル、ボンネット部分が真鍮ロストワックス製です。床下機器はブレーキテコやマフラーなど付属品です。手を加えたのは手すりとドアハンドルくらいです。カプラーは、単端なので後部のみKDタイプを付けました。標記類もなかなか良いです。

 

5.オレンジカンパニーの九十九里鉄道丸山単端(キット組立)

九十九里鉄道と言えば、この丸山単端が客車や貨車を牽引する凸凹編成が有名でした。せっかくKDカプラーを奮発したので、牽引車両が欲しくなりました。ところで、知らない間にオレンジカンパニーから九十九里鉄道の車両シリーズが続々と登場していました。

 

6.オレンジカンパニーの九十九里鉄道(キット組立)

しかし、時すでに遅く、あちこちの模型店を物色しましたが、どこの模型店にも在庫はなく、いよいよ自作するしかないと諦めたころ、天賞堂エバーグリーンショップで、偶然にもオレンジカンパニーの安い(怪しい?)九十九里キットをみつけ、衝動買いしてしまいました。その内の1両がケハフ301です。正直、この程度なら問題なく自作できる車両でしたが、3両1組だったのでやむなしです。

 

7.オレンジカンパニーの九十九里鉄道(キット組立)

怪しい中古キットでしたが、心配していた欠品もなく、あっさり組み上げました。現車は元気動車崩れの軽便客車ですが、1/80なのでスタンダードのHO模型と並べても違和感はありません。しかしながら、九十九里シリーズの一環とは言え、この様なマイナーな車両までも製品化されるとは、この頃からマニアック指向の鉄道模型が顕在化し始めたように思えます。