ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1109話 1995年片上:廃止から4年目の再会(その3)

今回は7か月後に再訪問した備前片上の様子です。夏なので雑草が生い茂っていますが、留置車両は変わらずです。

 

1.キハ802 (備前片上:1995年8月)

キハ802は、前面のガラスが割られていました。もうこうなって来るとスクラップモードです。素晴らしい車両ですが哀れです。

 

2.保管車両群 (備前片上:1995年8月)

ブルーシートの中身はキハ312です。この車両は片上鉄道保存会に譲渡されて数カ月後にはここから吉ヶ原へ移動します。

 

3.保管車両群 (備前片上:1995年8月)

留置貨車群も、ワフ102、トム519、トラ814,840がキハ312と同時に吉ヶ原に移動しますが、木製ボギー無蓋貨車のトキ15007はキハ802や残った貨車とここで解体されました。キハ802とトキ15007は小坂鉄道から移籍した車両ですが、やはり移籍車両は保存対象にはなりませんでした。

 

4.DD13-552 (備前片上:1995年8月)

結局、ここに残ったのはDD13-552でした。残ったと言うことは保存なのでしょうが、吉ヶ原の保存車両からあぶれてしまったのでどうなるのか?その後は良くわかりませんが、ワム1805,1807をお供に整備されてここで静態保存となった様です。しかし、現在はワムがいなくなり、DD13-552だけが残っている様です。

 

5.ワフ102 (備前片上:1995年8月)

ワフ102は元国鉄のワフ22006を両デッキに改造した車両ですが、吉ヶ原に保存されたラッキーな車両です。片上鉄道は鉱山鉄道だったので、貨車の保存も手厚く、トラ814は唯一動態保存となりました。

 

6.DD13-552他 (備前片上:1995年8月)

この頃は、この先保管車両がどうなってしまうのか、さっぱりわかりませんでしたが、水面下では吉ヶ原の柵原ふれあい鉱山公園の建設とあわせて、片上鉄道保存会のご尽力で動態保存計画が着々と進められていました。1998年11月には柵原ふれあい鉱山公園が開園し、保管車両は現役同等の状態で蘇りました。私は1999年8月に現地を訪問しています。それから24年経ちますが現在も保存活動は継続されて、動態保存車も健在とのことで、片上鉄道保存会のご尽力には頭がさがります。