ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1140話 1995年筑豊界隈:残っていたセメント輸送(その2)

金見専用鉄道のこの頃の列車運行は、不定期を含む7往復のスジが設定されており、定期列車は、門司港へ平日3便、荒尾・上熊本へ週2便運行され、土日は運行休止でした。列車は当然出荷が積車で、戻りは空車となりますが。7往復には貨車の送り迎えの単機回送も含まれます。ところで、この専用線の通称である「金見」とはどういう意味なのか最近まで知りませんでしたが、これは金田駅と田川事業所がある見立を結ぶ路線であることを意味するそうです。

 

1.No6 (田川事業所:1995年8月)

まもなく、No6のセメント列車が出発です。本来であれば金田まで追い掛けて撮影するのですが、この日は暑くて身の危険を感じたので沿線撮影はパスしました。

 

2.田川事業所ヤードに待機中のセメント列車 (田川事業所:1994年8月)

この日、私は夏休みでしたが世間は平日だったので、セメント列車が運行されていました。ちょうど門司港行きの定期便がスタンバイしており、お昼を過ぎて炎天下のなか、No6が牽引するセメント列車が出発して行きました。

 

3.保線モーターカー (田川事業所:1994年8月)

No6のセメント列車が出発してしばらくすると、どこからか奇妙なモノが現れました。最初は小さくて何かわかりませんでしたが、だんだん近づいてくると保線用のモーターカーでした。

 

4.保線モーターカー (田川事業所:1994年8月)

このモーターカーは、セメント列車の陰に隠れていたようで、セメント列車が行ってしまったあとにトロッコの入換えが始まりました。トロの上にはポリタンクが載っており、どうやら除草剤の散布の様です。

 

5.保線モーターカー (田川事業所:1994年8月)

トロの入換えとは言え、ここのヤードは有効長が長いのでモーターカーは全速力で行ったり来たり・・・。見ていて飽きません。

 

6.保線モーターカー (田川事業所:1994年8月)

良く見ると、モーターカーには立派な三井マークが付いていおり、誇らしげです。

 

7.No3 (田川事業所:1994年8月)

金見専用鉄道は、これまでに6両のセメント輸送用大型機関車を保有しましたが、この時点では、No1、No2がすでになく、4両が在籍していました。写真の庫から顔を出しているのはNo3です。No5、No6が本線用、No4が入換用となっていたので、このNo3は予備車であり、ほとんど稼働していない様でした。