ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第595話 1994年高松琴平:琴平線と向き合う

1994年当時、私は毎週広島へ出張していました。仕事が忙しくなってくると土日だけ東京に戻るようになりましたが、その頃の出張はまだ飛行機が高価だったので、新幹線か夜行の寝台特急しか利用できず、そのうち東京に戻るのが面倒になり、休日も広島に居座るようになりました。しかし、広島に居てもすることがないので、当然の如く西日本のローカル線巡りをしていました。

その頃よく出向いたのは、琴電、野上電鉄、一畑電鉄です。特に琴電には、これでもかと言うくらい通いました。

 

1.820+810+1074+173 (滝宮~羽床:1994年3月)

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 琴電には古い電車がたくさん残っていたので、その撮影が目的で、いつも長尾線志度線ばかり撮影していましたが、少しは琴平線の吊掛車も記録しておこうと、1994年になって初めて琴平線と向き合うことになりました。

 

2.1073+1074+810+820 (羽床~滝宮:1994年3月)

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 当時の琴平線は、すでに元京急の600系、1000系が大量導入されていましたが、まだ辛うじてオリジナルの1010形や名鉄、三岐、阪神などの中古車両も残っており、その活躍を見るため、朝から琴平線に出向きました。

 

3.1073+1074+810+820 (羽床~滝宮:1994年3月)

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 しかし、どこで撮影するのが良いのか見当もつかず、たまには行った事がない場所で撮影しようと、適当に滝宮で下車しました。

さすがに高松は都会?なので、ラッシュ時は車両も総出となり4連の出動となります。基本的に吊掛車もカルダン車も連結可能なのでその組合せは様々です。写真はカルダン車の1070形と吊掛車の810+820の4連です。

 

4.1051+1052 (羽床~滝宮:1994年3月)

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 さて、琴平線の撮影ポイントがよくわからないまま、ここから彷徨開始です。最初は滝宮~羽床間に出向きました。幸い丘陵地帯からの俯瞰撮影できる場所があり、ご覧のような写真が撮れました。

 

5.1052+1051 (滝宮~羽床:1994年3月)

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 元ジェットカーは2連でした。この車両は琴電導入時に吊掛車になりましたが、1984年にカルダン車に復活しました。しかし、非冷房なので先が危ぶまれます。

 

6.1088+1089 (滝宮~羽床:1994年3月)

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 1080形はこの時点で2連6編成の所帯になっていました。1080形の増備は一旦終了し、その後は1997年から元京王5000系の1100形や元京急700系の1200形、1250形の導入に移行しましたが、2007年以降再び元京急1000系の後期車が1300形として導入されました。

 

7.1071+1072 (羽床~滝宮:1994年3月)

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 元京急600系の1070形も、2連3編成が全車健在でした。この車両は琴電初の冷房車かつカルダン車でした。京急時代は大きな前面窓の湘南顔でしたが、移籍時に前面が貫通化されてしまったのが残念です。