ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第744話 1992年小湊:不変道徳の世界

今回は2度目の小湊鉄道訪問の話題です。

1度目は第544話~第547話で、秋の行楽輸送をお伝えしましたが、その時は走行撮影に徹していたので、肝心な五井機関区には立ち寄っておらず、大事な「お宝」を見ずじまいでした。よって、その2週間後に改めて機関区に出向きました。

 

1.五井機関区全景キハ200形、キハ5800 (五井:1992年12月)

f:id:kk-kiyo:20210206192937j:plain

 今回は朝から機関区を訪問しました。この日は土曜日だったので、朝のラッシュもたいしたことはないのか、機関区には多くの車両が待機していました。どこを見てもキハ200形ばかりですが、よーく見ると庫内に変なのが1両見えます。これが「お宝」のキハ5800です。

 

2.キハ200形 (五井:1992年12月)

f:id:kk-kiyo:20210206192959j:plain

 キハ200形は相変わらずで、全車が元気でした。頼もしいことですが見た目はつまらない車両です。

 

3.キハ207 (五井:1992年12月)

f:id:kk-kiyo:20210206193028j:plain

 1度目の訪問時と違い、この日は閑散としていました。これが本来の姿なのか、五井駅のホームには単行のキハ207が止まっていました。

 

4.キハ200形2連 (五井:1992年12月)

f:id:kk-kiyo:20210206193046j:plain

 次は2連が戻って来ました。この2連はこの後入庫しました。小湊鉄道は、途中の上総牛久あたりまでは千葉方面の通勤圏内で乗客も増えていた様です。よって、上総牛久までは列車本数も多く、2連も走りました。

 

5.キハ5800 (五井:1992年12月)

f:id:kk-kiyo:20210206193105j:plain

 再び機関区です。お目当てのキハ5800を見せてもらいました。この車両は元電車だった珍品気動車です。すべてはこの台車が物語っていました。通常このての気動車であれば菱枠型台車が一般的ですが、この車両は電車当時からのTR14を履いていました。

せっかく「お宝」を見せて頂きましたが、油断していたので入庫してきたキハ200形に周りを囲まれてしまい、気が付けばキハ5800の形式写真が撮れません。これが精一杯の写真です。

 

6.五井機関区全景キハ200形 (五井:1992年12月)

f:id:kk-kiyo:20210206193129j:plain

 ラッシュが終わる頃になると、キハ200形が続々と戻ってきて、機関区はキハ200形で埋もれてしまいました。これではキハ5800は撮れません。

総勢14両のキハ200形はすべて小湊鉄道の発注車です。1961年から1977年にかけて増備されましたが、その頃の近所の非電化私鉄は、せっせと中古車をかき集めていた時期なので、小湊鉄道はよほど羽振りが良かったのでしょうか?