ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第837話 1994年立山砂防:保線から始まる春(その3)

この時期の立山砂防軌道は、まだ砂防工事は始まっておらず、その前段である冬眠明けの保線作業や冬眠中撤去していた橋桁などの復旧工事の真っ最中でした。特にこの年は、積雪が多かったのか、例年より作業の進捗が遅いようで、まだ天鳥あたりの復旧工事をやっていると言うことは、この先が長そうです。水谷まで開通するのはいつになることか?

 

1.資材列車、人車列車 (天鳥退避線:1994年5月)

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天鳥待避線には、続行列車2本が止まっていました。人車に乗っていた作業員は全員天鳥橋の方に行っており、人車は空っぽでした。やはり、これから天鳥橋の復旧工事が始まるようです。 

 

2.資材列車、人車列車 (天鳥退避線:1994年5月)

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陽が射してきました。まだ所々に残雪がありますが、もう山の緑が春色です。

ここは、以前は断崖の難所だった場所ですが、路線のルート変更により、ちょうどよい待機場所になっていましたが、現在は更にルート変更されて、この辺りはトンネルでバイパスされてしまったため、軌道は廃止されています。

 

3.資材列車 (天鳥退避線:1994年5月)

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 しばらくすると、資材列車がバック運転で中小屋方面に戻って行きました。

 

4.人車列車 (天鳥オーバーハング:1994年5月)

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 続いて、空っぽの人車列車も中小屋方面に戻って行きましたが、オバーハングで止まりました。

 

5.人車列車 (天鳥退避線:1994年5月)

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 結局、人車列車は折り返して戻ってくると、側線に入りました。転線だった様です。人車列車はここで、作業が終わるまで待機する様です。

 

6.資材列車 (天鳥オーバーハング:1994年5月)

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 こんどは作業列車が戻って来ました。先程レール交換の現場にいた人達が機関車に箱乗りしています。レール交換が終ったのか?こちらの現場へ増員です。

このあと、天鳥橋の復旧工事が始まりました。一部始終を勝手に見学させてもらいましたが、その様子は改めてお伝えします。