ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第843話 1993年有田:ひょっこりレールバス!!

有田鉄道は、1992年12月にJR紀勢本線湯浅への乗り入れを廃止し、全長5.6kmの路線を往復するだけの零細ローカル線になってしまいました。もう廃止のカウントダウンが始まったのかと思いましたが、どっこい、これからがしぶとかったです。そんな有田鉄道を久々に訪問しました。

 

1.キハ58003 (藤並:1993年7月)

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 湯浅への乗り入れがなくなったので、もう不経済な国鉄型車両で運行する必要もなくなりましたが、悲しいことに、有田鉄道には、このクラスの車両しかありませんでした。

 

2.キハ58003 (藤並:1993年7月)

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 しかし、有田鉄道は先見の眼差しがあったのか、このキハ58形は1台エンジン化されていたので、それが唯一の慰めです。

 

3.キハ58003 (金屋口:1993年7月)

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 しかし、この頃にどの程度の利用客がいたのか、デッキ付きの20m車の運行は、やはりもったいないの極みでした。

 

4.キハ58003 (金屋口:1993年7月)

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 しかも、走りながら朽ちています。ドア横の誇らしかった「有田鉄道」のサボが悲しげです。

 

5.キハ58003 (金屋口:1993年7月)

 

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 悲しい気分でキハ58003の写真を撮っていましたが、後方のガレージには、何かいる様な・・・。

 

6.金屋口構内 (金屋口:1993年7月)

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たしか、このガレージには使用されなくなったDLが保管されていましたが、そのDLは、更に後方の旧貨物ホームに追い出されているのが見えます。

 ガレージに近寄ってみると、確かに何かいます。まさかバス?良く見るとどこかで見た様な塗装です。

 

7.ハイモ180-101 (金屋口:1993年7月)

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 もっと近寄ると、ひょっこりレールバス!!でした。

何と樽見鉄道のハイモです。塗装は紛れもなく樽見鉄道そのもの。しかし、すでに行き先表示は金屋口となっており、前面のエンブレムは有田鉄道の社章が・・・。

いつの間に入線していたのか?この日、偶然にもレールバスの存在を初めて知りました。しかし、まだ営業投入はされていませんでした。やはり、有田鉄道もいつまでもキハ58と言うわけではなかったと言うことですが、この車両の導入を見る限り、廃止どころか、まだまだやる気満々です。