ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第912話 1994年加越能:先行きが微妙な頃

1994年秋の北陸地方ローカル私鉄早回りの際に、高岡で途中下車し、2度目となる加越能鉄道高岡軌道線万葉線)を訪問しました。前回は2年前の1992年でしたが、その時は除雪車として残っていた旧デ5022を見るのが目的だったので、米島口の車庫で少し撮影しただけで終点にも行かずに戻ってしまいました。それほど万葉線には興味がなかったわけですが、万葉線の本当の魅力は米島口の先にありました。

 

1.デ7074 (高岡駅前~片原町:1994年10月)

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 今回も挨拶程度に高岡駅前で少々撮影です。デ7074が来ましたが、この電車は前回訪問時にもここで撮った車両です。車体広告も2年前と同じ石材店です。

 

2.デ7074 (高岡駅前~片原町:1994年10月)

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 まあ、この頃はどの電車が来てもほとんど同じなので、1枚撮影すれば十分ですが信号待ちで2枚撮ってしまいました。この電車で米島口へ向かいます。

 

3.デ7073 (米島口:1994年10月)

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 ここは米島口です。万葉線高岡駅からしばらく単線軌道ですが、途中の広小路から米島口まで複線です。かつて米島口から先は、伏木港まで路面軌道が伸びていましたが、1971年に廃止となりました。

 

4.デ7052 (米島口~能町口:1994年10月)

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 しかしこの先、右側に伸びる単線軌道は健在です。この単線軌道はかつて富山地鉄射水線につながっており、富山市内まで直通電車も走っていました。今回は初めてこの先に向かいました。

 

5.米島口車庫全景 (米島口:1994年10月)

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 まずは、米島口の車庫訪問です。相変わらず、一番端っこに除雪装置を付けた旧デ5022がいます。

 

6.デ7071他 (米島口:1994年10月)

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 正直、他の車両には全く興味はありませんが、とりあえず撮影です。万葉線は1948年に高岡駅前~伏木港間を富山地鉄とし開業しましたが、1959年に加越能鉄道に譲渡されて高岡軌道線となり、当初は富山地鉄デ5010形8両を譲受して、富山地鉄のデ5010形と共に運用されていましたが、デ7000形はその後の1961年から順次投入されました。

 

7.デ7071他 (米島口:1994年10月)

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デ7000形は富山地鉄デ7000形を前後2扉化した車両で、基本的に富山地鉄デ7000形と同形の車両ですが、都電8000形にも似た様な機能本位のデザインで、最終増備のデ7070形から側窓の割り付けが変更されて外観がスッキリしましたが、これと言った特徴もない非常に地味な車両でした。