ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第961話 1995年阪堺:よく見ると貴重な車両達(その4)

阪堺線上町線は丘の下と上を1km程離れて並行していますが、元は別会社でした。歴史は共に古く明治時代の開業で、いずれも南海鉄道に合併されて同じ会社となりました。

 

1.モ129 (住吉:1995年12月)

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この頃の阪堺電車の運行系統は、現在とは異なり、阪堺線恵美須町浜寺駅前間、上町線天王寺駅前我孫子道、住吉公園間でした。大阪市内では、上町線は高級住宅街を走り、阪堺線は下町を走るイメージですが、阪堺線の方は、今池付近など当時は「大変おっかない一帯」を走っていたので、近寄るべからずでした。

 

2.モ302 (住吉:1995年12月)

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ここは住吉です。住吉では上町線阪堺線に合流しますが、上町線の住吉公園行は住吉で阪堺線と平面交差して、南海電車の住吉公園駅の高架脇まで乗り入れていました。

 

3.モ710 (住吉:1995年12月)

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この年導入されたばかりのモ710がやって来ました。ジンクス通り最新車は広告電車ではなく、モ701形オリジナルの塗装でした。この電車は住吉公園行です。見た感じでは、住吉公園まで乗る人はあまりいない様でした。

 

4.モ706 (住吉公園~住吉:1995年12月)

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ここは、住吉公園~住吉間の盲腸線です。駅間わずか200m程です。バックのパチンコ店の看板がいかにも大阪らしいですが、阪堺電車の車体広告も負けません!ところで、モ706も「すしの子」電車でした。いったい「すしの子」は何両いるのか?

 

5.モ351 (住吉公園~住吉:1995年12月)

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この盲腸線は、1913年に南海鉄道との接続のために延伸されたものですが、結局、住吉~住吉公園は2016年1月に廃止されました。

 

6.モ351,モ710 (住吉:1995年12月)

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現在は住吉公園行の電車も想い出の一コマです。そして、現在は上町線の電車が浜寺駅前行き、阪堺線に電車が我孫子道行き(一部浜寺駅前行き)の運行形態になっています。

 

7.モ302 (住吉~神ノ木:1995年12月)

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さて、今回は阪堺電車の初めての沿線撮影となった住吉界隈の様子でしたが、「おっかない一帯」を除く他の地域の様子も追ってお伝えします。