ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第989話 1993年筑豊界隈:「なまずた」に会いに行く(その2)

今回も「直方市石炭記念館」の続きですが、今回は1993年の2回目の訪問の様子です。2回目の訪問理由は、1回目に記念館に入れなかったためですが、あれから4年が経ち、記念館の様子が変わっていました。

 

1.貝島炭鉱:コッペル32号機と鉱車ロト22 (直方市石炭記念館:1993年11月)

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まずは屋外展示の貝島コッペルです。この場所は元々鯰田炭鉱の凸型電機が展示されていましたが貝島コッペルの方が記念館の顔として相応しいのか、凸型電機は記念館の裏に追いやられてしまいました。しかしながら、このSLも貴重品には間違いありません。

 

2.直方市石炭記念館のパンフレット

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そして、念願の記念館に入りました。記念館は別館が建て替えらていました。やはり直方にとってこの記念館は不可欠な施設と言うことです。しかし、入場料金の80円は変わらずでした。この記念館の内容ですが、・・・大変勉強になりました。しかも80円です。

 

3.C11131号機 (直方市石炭記念館:1993年11月)

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敷地内には、C11131も展示されています。筑豊の一帯には、かつて多くの炭鉱が存在しましたが、出炭輸送はほとんどが国鉄で行われていたので、非常に多くの路線が網の目の様に敷設されていました。このSLも運炭輸送を担っていたそうです。

 

4.炭鉱機材の展示 (直方市石炭記念館:1993年11月)

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さらに敷地内には、どこかの炭鉱で使用されていた機材も展示されていましたが、記念館の建て替え前は、整然と展示されていたものが、この場所に押し込まれてしまい、展示というより、土建屋の資材置き場です。

 

5.炭鉱機材の展示 (直方市石炭記念館:1993年11月)

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1回目の訪問時には、これらの展示物にも説明板が設けてあり、そこには「貴重な・・・」と記されていましたが、この時は説明板はなく、とても貴重品の扱いではなく、スクラップの様でした。これらの機材は現在どうなっているのか?

 

6.鯰田炭鉱:坑外運搬用5t電気機関車 (直方市石炭記念館:1993年11月)

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記念館の裏には、相変わらず「なまずた」が鎮座していました。記念館のリニューアルと合わせて、再塗装された様ですが改修はされておらず、基本的に朽ちかけていました。

 

7.鯰田炭鉱:坑外運搬用5t電気機関車と鉱車 (直方市石炭記念館:1993年11月)

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この凸型機は全長3m程の小さい機関車です。できれば建物の中にでも入れて欲しいです。

 

8.上三緒・芳雄炭鉱:2.4tエアーロコ (直方市石炭記念館:1993年11月)

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エアーロコも相変わらずでした。真横から見るとただのタンク車にしか見えません。ところで、このエアーロコは国内唯一の保存展示と思っていましたが、そうではありませんでした。私の認識不足だったのですが、筑豊には「直方市石炭記念館」以外にも同様な施設が複数存在しており、特にお隣の田川市には、「田川市石炭資料館」なる、直方よりも展示規模の大きい施設があり、そこにも炭鉱の凸型電機やエアーロコが展示されていることを知りました。私は炭鉱マニアではありませんが、凸型電機やエアーロコに興味を惹かれ、2年後に田川へ見に行きました。