ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第183話 1986年立山砂防 工事現場に立ち入るべからず!!(その3)

天鳥砂防ダム付近で朝の通勤列車の撮影を終え、更に奥地の桑谷連絡所に向けて進みました。

天鳥橋の先にはスイッチバックがあり、その先にも見所がありました。この辺りは終日陽が射し、一日居ても飽きません。

 

1.桑谷のオーバーハング (桑谷~中小屋:1986年10月)

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 写真は、桑谷連絡所の手前にあるオーバーハングです。はるか左後方に天鳥オーバーハングが写っていますが、こちらの方がより危なっかしく迫力満点です。

 

2.桑谷スイッチバック (桑谷~中小屋:1986年10月)

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 桑谷のスイッチバックは中小屋のスイッチバックの様に俯瞰が出来ませんが、森の中を走る森林鉄道の様な雰囲気がありました。

 

3.滝の谷トンネル (桑谷~中小屋:1986年10月)

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 滝の谷トンネルは世にも珍しい、滝をくぐるためのトンネルです。現在はこのあたりで新線が在来線につながれていますが、このトンネルは形を少し変えて健在です。

 

4.桑谷付近 (桑谷~中小屋:1986年10月)

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 この日は臨時の資材列車が頻繁に走り、想定外にたくさんの写真が撮れました。その理由は次回に説明します。

 

5.津之浦橋梁 (中小屋~千寿ケ原:1986年10月)

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沿線で一番怖かったのが、津之浦橋梁でした。この角度から見るとたいしたことはありませんが、高さは100m以上はあるでしょうか。長さは60mで手すりもなく、枕木に幅20㎝程の板が通路として敷いてあるだけです。この橋を渡らないと天鳥オーバーハングには行けません。ちなみにこの橋は列車の通行以外にも、野生動物も利用していたようです。しかし現在はバイパスの新線が出来て、この橋も廃止され、その後はどうなったかわかりません。

 

6.軌道脇の資材置き場 (中小屋~千寿ケ原:1986年10月)

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 軌道脇にあった小さな小屋は、緊急時の資材置き場だった様です。この日は小屋の前に列車が停車して、慌ただしく作業が行われていました。

 

7.地滑りに被災した桑谷橋梁跡 (桑谷~中小屋:1986年10月)

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 桑谷付近で見かけた災害のモニュメント?です。以前は立派な橋梁だったようですが、こうなるともう使用できませんし、危なくて撤去も困難なようです。しかしこれが立山砂防軌道の実態です。