この日は朝から養老線の撮影です。
お隣の近鉄北勢線も気になるところですが、こちらも間もなく車両の置き換えなので放っておくわけには行きません。
1.モ422+ク572 (烏江~美濃高田:1992年5月)
養老線は路線長が57.6kmもある長大ローカル線ですが、それまであまり紹介された記事を見たことがなく、撮影ポイントも良くわかりませんでした。以前乗車した際の記憶では、美濃高田あたりが広大な田園地帯で障害物もなく、走行写真には適しているだろうと向かいました。
2.ク572+モ422 (美濃高田~烏江:1992年5月)
写真を御覧の通り、烏江~美濃高田間は、列車撮影には申し分ないロケーションでしたが、平坦で直線区間なので、往年の特急電車は容赦なく突っ走ってきます。油断しているとブレてしまいます。
3.モ445+ク545+ク556 (烏江~美濃高田:1992年5月)
沿線は田植えが終わり、田圃は一面鏡の様なはずですが、この日の田圃は波立っていました。実は強風で立っているのも大変な状況でした。
4.モ424+ク574+ク557 (烏江~美濃高田:1992年5月)
やって来たのは、モ424率いる3連ですが、注目は真ん中のク574です。
420系は一般車化に際し3ドア化され、増設された中央扉は両引きタイプでしたが、このク574だけ片引きです。しかも連妻側の車端側窓に白い板がはめ込まれており、ここはかつてのトイレだったのか、その名残もこの車両だけでした。
5.モ424+ク574+ク557 (烏江~美濃高田:1992年5月)
天気のせいか、バックの山も結構ガスっていました。風を遮るものもなく、ズームレンズでは手ブレしそうだったので、標準レンズ攻撃となりました。よって、どの写真も列車が小さいです。
6.モ423+ク573+ク547 (烏江~美濃高田:1992年5月)
余談ですが、近鉄特急で一般車格下げとなった車両に680系という元奈良電デハボ1200形、デハボ1350形を前身とする異端車がいました。この車両は東海道新幹線開業に合わせて、一般車から京都線用の特急車に成り上がったもので、奈良電規格の18m2ドア車ですが、黎明期のWNカルダン駆動車でした。大近鉄が一般車を特急車に仕立て上げたとは、そんな時代もあったと言うことです。
680系は、特急改造時に冷房化され、1974年まで特急として運用されましたが、再び一般車に格下げ後は内装も冷房もほぼそのままに志摩線で使用されました。私は、この680系の京都線特急に1度だけ乗車したことがあり、当時小学生であった私にも近鉄特急らしからぬその車両は印象的で、なんとなく損をしたような記憶があります。その680系も1987年に運用離脱となり、廃車解体されましたが、養老線の元特急車同様、大近鉄がいらなくなった特急車両を捨てずにとことん使い切っていた事例です。
7.モ445+ク545+ク556 (烏江~美濃高田:1992年5月)
話を戻しますが、この日は昼頃になり、ようやく強風が収まりましたが、陽の向きが変わってきたので、撮影地を移動することにしました。