今回もタンク車の話題が続きますが、ご了承願います。
川崎貨物駅の操車場には、見ているだけでお腹がいっぱいになるほどのタンク車が留置されていました。
1.操車場の寸景 (川崎貨物駅:2024年4月)
さて、この際にタンク車をよく見てみましょう。私も今回のブログを通じて、ちょっとだけタンク車を見る目が変わりました。
2.タキ1000-486 (川崎貨物駅:2024年4月)
まずは、この緑のガソリン専用タンク車です。形式はタキ1000形。ENEOSのマークが映える日本石油輸送㈱の私有車です。よく見るタンク車ですが、根岸の日石製油所の側線にもいっぱいいます。つい先日は鶴見線の安善駅でも、いわゆる「米タン」として使用されているのを見かけました。
3.タキ1000-712 (川崎貨物駅:2024年4月)
これは色違いのタキ1000形です。この青いタンク車もよく見かけます。このタンク車はJマークが印象的な、日本オイルターミナル㈱の私有車です。
4.操車場のタンク車群 (川崎貨物駅:2024年4月)
そもそもタキ1000形は石油輸送の高速化(最高速度75km/h→95km/h)のため1993年から日本車輌と川崎重工で1008両も製造されたそうで、日本石油輸送㈱と日本オイルターミナル㈱の2社の私有車となり、JR貨物に車籍があります。
5.タキ1000-645 (川崎貨物駅:2024年4月)
タキ1000形は1008両も製造されたので、よく見かけるはずです。しかしながら、大手車両メーカー2社で1008両も同じ車両を製造するということは、儲けの出ない鉄板細工の貨車でも、量産効果で元は取れているのでしょう。
6.タキ43471 (川崎貨物駅:2024年4月)
そして気になる、この黒いタンク車は、日本石油輸送㈱のガソリン専用車であるタキ43000形です。台車は懐かしいTR41を彷彿させるTR210系列です。この形式車はタキ1000形の一世代前の主力車ですが、最高速度が75km/hなので今となっては少々お荷物です。お荷物なので緑色には塗ってもらえないのか、残念なタンク車です。サイズもタキ1000形に比べて少々小さく、積載量も5t程少ないですが、マイナーチェンジチェンジを行いながらも、1967年から1995年までの長きに亘り819両が、三菱重工、日本車輌、富士重工で製造されました。なお、何があったのか、1974年から1982年までの間は製造が中断されたそうです。
7.タキ43136 (川崎貨物駅:2024年4月)
こちらは一見、タキ1000形かと思いましたが、タキ1000形と同じ青色の日本オイルターミナル㈱のタキ43000形です。私の様な貨車の素人には、ぱっと見、違いがわかりません。
8.タキ243668 (川崎貨物駅:2024年4月)
さて、また黒いタンク車ですが、ナンバーを見ると、とてもインフレナンバーの車両です。なぜかタキ243000形ではなく、これもタキ43000形だそうです。タキ43000形は一時期製造が中断されていましたが、保安対策車の600番台からマイナーチェンジを行い、43t積みとなって1982年に再登場しました。その後さらに44t積みに増強された、この243000番台が1989年に登場し、ナンバーの頭に2がつきました。243000番台はタキ43000形量産車の最終バージョンですが、これも最高速度75km/h仕様なので、これ以降の製造は最高速度95km/h仕様のタキ1000形に移行したそうです。
9.タキ243692 (川崎貨物駅:2024年4月)
こちらは青色の日本オイルターミナル㈱のタキ43000形の243000番台です。日本オイルターミナル㈱のタンク車は、車両形式や仕様に関わらず、なんでも青色なのでしょうか?
10.タキ243662 (川崎貨物駅:2024年4月)
・・・と、思ったら、そうでもありません。Jマークの黒タンクもありました。こうなると、何を理由にタンク車の色を決めているのか、よくわかりません。
11.タキ243805 (川崎貨物駅:2024年4月)
そして・・・あれっ!?。なぜか、ENEOSカラーにJマークが・・・・。どうやら2社間でタンク車のやり繰りをしている様ですが、塗装の塗り替えまで手が回っていない様ですね。
メ
12.コキ200-47(メタノールタンク) (川崎貨物駅:2024年4月)
ところで、こんなタンク車も。メタノール専用とのことですが、これはコンテナ!!。最近はなんでもコンテナなんですね。この他にも、ここには変わったタンク車が日々出入りしています。見ていて飽きませんが、こんなことは暇なWGだからこそです。
つづく