さて、ここからは39系統の路線に沿って、いかにも高級住宅地と思われる閑静な住宅街に踏み込みます。今回は丘の上のRue au Bois電停周辺の様子です。
1.今回の撮影地点拡大図(路線図は1998年当時のもの)

2.7710編成(Rue au Bois~Madoux:1998年7月)

トラム39系統の路線は、Madoux電停を出ると木立を抜けて、急こう配を一気に登ります。この辺りの軌道は手入れが行き届いた緑化軌道が続きます。しかしながら、この一帯は緑が多いところです。手入れが大変だと思いますが、東京もこうありたいですね。
3.7710編成(Rue au Bois:1998年7月)

ここは勾配を登り切ったところにあるRue au Bois電停です。ここから先は高台の住宅街が続きます。
4.7710編成(Madoux~Rue au Bois:1998年7月)

軌道から外れて少々裏道も歩いてみました。この辺りは東京で例えると元麻布、関西で例えると芦屋の山の手の様な雰囲気ですが、日本の住宅の様に敷地いっぱいに建物が建ち閉鎖的ではなく、どの家も意外と開放的です。
5.7772編成(Aviation~Rue au Bois:1998年7月)

なかなか絵になる風景です。トラムの塗装がいただけませんが、この街並みと少しレトロなPCCがジャストフィットです。たとえどんなにカッコいい電車でも、やはり沿線風景に支配されてしまいます。
6.7772編成(Aviation:1998年7月)

緑化軌道が延々と続きますが、どうも日本の緑化軌道とは異なり、わざとらしさがなく、まわりの風景に溶け込んでいます。私の近所を走る荒川線とは何が違うのか?こう言うことを安易に比較してはいけませんが、おそらく、歴史や文化が風景に滲み出ているのではないかと思います。
7.7772編成(Aviation~de Keuster:1998年7月)

天気がスッキリしませんが、なんだか歩いているだけでハイソな気分になれます。この辺りに住んでいる人は、閑静な住宅街に住み、優雅にPCCで通勤することがステータスなのでしょうか。
8.7772編成(de Keuster~Aviation:1998年7月)

歴史を変えることはできませんが、文化は頑張れば変えることが出来ると思います。荒川線沿線の自治体も、カッコいい電車が似合う街並み造りに頑張ってもらいたいですね。