ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

第964話 1992年関西電力(黒薙):秘境探訪(その2)

黒部峡谷に人知れず存在する黒薙支線ですが、歴史は古く、開業は大正15年10月23日で、黒部峡谷では一番最初に開業した路線の一部です。開業の目的は終点の二見にある黒薙第二発電所の建設だった様ですが、その後も発電所の資材運搬用に残されて現在に至りま…

第963話 1992年関西電力(黒薙):秘境探訪

1992年10月に北陸地方のローカル線早回りを行いましたが、その際に富山で雨に降られてしまい、時間つぶしに黒部峡谷へ出向きました。その状況は第664話~第668話でお伝えしましたが、その際に初めて黒部峡谷鉄道に乗車し、中間駅の黒薙(くろなぎ)で下車し…

第962話 1994年新潟交通:路線短縮後の東関屋

先日の第956話~第957話では、廃止が決まった1994年の越後交通長岡線の貨物列車の様子をお伝えしましたが、その日、朝の貨物列車を撮影して、夕方の貨物列車の撮影までの間に、新潟交通の東関屋へ出向きました。時間に余裕がなかったので、東関屋の構内撮影…

第961話 1995年阪堺:よく見ると貴重な車両達(その4)

阪堺線と上町線は丘の下と上を1km程離れて並行していますが、元は別会社でした。歴史は共に古く明治時代の開業で、いずれも南海鉄道に合併されて同じ会社となりました。 1.モ129 (住吉:1995年12月) この頃の阪堺電車の運行系統は、現在とは異なり、阪堺…

第960話 1995年阪堺:よく見ると貴重な車両達(その3)

阪堺電軌の住吉~我孫子道間は、阪堺線と上町線の両方の電車が走るので、電車が引っ切り無しにやって来ました。そして、純粋な路面区間は意外に少なく、専用軌道ではどの電車も軽快に走っていました。そういえば、阪堺電車は古い車両もほとんどが間接自動制…

第959話 1995年阪堺:よく見ると貴重な車両達(その2)

住吉界隈まで来ると、車庫に寄りたくなるのが人情です。早速、我孫子道の車両区にお邪魔しました。 1.モ172、モ123、モ166 (我孫子道:1995年12月) 前回の車庫訪問は1年程前でした。この間に元京都市電だったモ253,256が廃車となり、モ251形は消滅し、…

第958話 1995年阪堺:よく見ると貴重な車両達

1994年当時の阪堺電軌のド派手な広告電車の話題を、第830話~第834話でお伝えしましたが、その1年後の1995年に私は大阪へ転勤となり、堺市の住民となったので、何の因果か再び阪堺電軌に接することになりました。 1.モ301 (安立町:1995年12月) 相変わら…

第957話 1994年越後交通(長岡):復活の夢断たれる(その2)

越後交通長岡線は、貨物専業鉄道として、西長岡~来迎寺間と西長岡~関原間の2路線が存続しましたが、西長岡~関原間は貨物量の減少から1993年3月末で廃止されました。残った西長岡~来迎寺間も半年後には廃止となります。これから厳しい冬を迎えますが、も…

第956話 1994年越後交通(長岡):復活の夢断たれる

越後交通長岡線は、旅客輸送廃止後も一部区間を貨物鉄道として残し、廃止区間の線路撤去も見合わせて、いつの日か復活を夢見ていましたが、1994年度末で残された貨物鉄道が終焉を迎えることになり、事実上復活を断念することになりました。 1.西長岡構内留…

号外:神明車庫跡公園保存車公開(その2)

今回も神明車庫跡公園の保存車公開の続きです。綺麗に蘇った乙2号ですが、ちょっと気になったことがあり、修復状態を観察してみました。 乙2号は、木造なので鋼材であるフレーム部分を残して修復されました。その様子は「号外:乙2竣工!!」でお伝えしまし…

号外:神明車庫跡公園保存車公開

3月8日に神明車庫跡公園の保存車両が公開されました。平日でしたが休日だと野次馬で混みそうなので、余っている有給休暇消化を兼ねて会社を休んで見に行ってきました。 1.保存車両公開日の様子 公開とは言っても、都電6063号の車内に入れるだけで、都電乙2…

第955話 1985年尾小屋:保存車を拝見する(その3)

今回は石川県立粟津公園の「なかよし鉄道」の車両について、動態保存1年後の1985年9月の様子をお伝えします。 1.DC121+ホハフ8+ホハフ3、キハ1 (児童会館前:1985年9月) この日は運休日だったので留置車両の写真しか撮れませんでした。しかしながら、こ…

第954話 1985年尾小屋:保存車を拝見する(その2)

元尾小屋駅構内に保存された赤門軽便鉄道保存会と小松市の保存車両を見た後に、石川県立小松児童館で動態保存された元尾小屋鉄道の車両を見に行きました。 1.DC121+ホハフ8+ホハフ3,キハ1 (児童会館前:1985年9月) そこは場所がわからず、最初は小松付…

第953話 1985年尾小屋:保存車を拝見する

尾小屋鉄道の廃止は1977年3月19日でした。当時私は中学1年生でしたが、すでに古い気動車を追い掛けて放浪を始めた頃でした。しかし、現役の尾小屋鉄道に接することができませんでした。私にとっての尾小屋鉄道は、国内最後の非電化軽便鉄道であったことから…

第952話 1994年富山地鉄:路面電車体質改善の頃(その2)

さて、今回は富山地方鉄道軌道線に28年ぶりに導入されたデ8000形の話題です。新しい車両なのでどうでも良い話ですが、この日は天気が悪く、地鉄本線の撮影を諦めて軌道線車両を見に行った時の様子です。 1.デ8002他 (富山駅前:1994年5月) それまで、富…

第951話 1994年富山地鉄:路面電車体質改善の頃

富山地方鉄道では、1991年~1993年に元京阪電鉄3000系の車体と営団3000系の台車を組合わせたモハ10030形を導入し、鉄道線の旧型車を一掃して体質改善を図りました。一方、軌道線の方はそれほど古い車両ではなく、まだまだ車両の置き換えなどないと思っていた…

号外:乙2竣工!!(その2)

号外が二話になってしまいましたが、今回も都電乙2修復経過の続きです。 1.昨年の修復中の様子 昨年末には、車体がほぼ完成しました。前面窓にガラスが入ったようですが、窓枠の塗装の都合か、まだマスキングが施されています。 2.昨年の修復中の様子 そ…