ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

第202話 1988年銚子:ぬれ煎餅じゃなく鉄道が本業?の頃(その2)

前回の第201話は、近江鉄道からやって来た車両の話題でしたが、今回はその他の車両です。 1.デハ801、デハ701 (仲ノ町:1988年10月) 銚子電鉄は輸送力増強のため1986年にデハ801(注1)を増備しました。 デハ801は、元伊予鉄道のモハ106で、この車両は伊…

第201話 1988年銚子:ぬれ煎餅じゃなく鉄道が本業?の頃

関東近辺の私鉄で一番遠く感じたのが銚子電鉄でした。 銚子電鉄には1984年にも訪問しており、今回の1988年は2度目の訪問です。この4年間の変化は、デハ801と遊覧トロッコのユ101の増備でした。なお、ユ101は当時NHKの連続ドラマが銚子を舞台に放映されたこと…

第200話 番外編 幻のステンレス製気動車

早くも第200話となりました。 第100話では番外編として、私の鉄道模型履歴を少々話題にさせていただきましたが、第200話はどうしようかと思案した結果、今回はちょっと気になる写真をまずはご覧頂きます。 1.幻のステンレス製気動車 (某所:1987年9月) …

第199話 1987年筑波 寄せ集め気動車の楽園(その5)

筑波鉄道にはなぜか元雄別鉄道からやって来た道産子のキハ760形、キハ810形が集結していました。 これらデッキなしの車両は一見酷寒地仕様とは思えない普通の国鉄タイプの気動車でしたが、クロスシート車なので、一応観光路線である筑波線に投入されたものと…

第198話 1987年筑波 寄せ集め気動車の楽園(その4)

1987年1月、廃止を2カ月後に控えた筑波鉄道現役車両の話題です。 筑波鉄道も現役車両は自社(常総筑波)発注のキハ500形以外はすべて移籍車両で、鹿島同様に「寄せ集め気動車の楽園」でした。 廃車留置の車両は別として、現役車両は昭和30年代以降製造のトル…

第197話 1987年筑波 寄せ集め気動車の楽園(その3)

筑波鉄道が1987年3月末で廃止になることは分かっていましたが、この時私は大学4年で就職活動やら卒研やらで振り回されており、なかなか出向けないまま、1987年を迎えてしまいました。 しかし、このタイミングを逃すと永久に筑波の車両達に会えなくなってしま…

第196話 1986年鹿島・筑波 寄せ集め気動車の楽園(その2)

気動車の楽園である鹿島鉄道には貨物列車も走っていました。 それは一般貨物ではなく、自衛隊百里基地のジェット燃料輸送でした。しかしなかなか撮影のチャンスがなく、ようやく撮影できたのが1986年4月でした。 1.DD901+タキ6連 (玉造町~榎本:1986年4…

第195話 1986年鹿島 寄せ集め気動車の楽園

山陽路の非電化私鉄が減って行くなか、常盤路の非電化私鉄は何とか持ちこたえていました。 第69~71話でご紹介した1986年3月の「北海道の帰り道」に立ち寄った鹿島鉄道と筑波鉄道は天気が悪く、走行写真を諦めましたが、今回はその時のリベンジ編で1か月後の…

第194話 1986年富山地鉄 通勤列車は観光列車(その4)

1986年10月の富山地鉄の最終回です。 今回は全く興味がなかった市内線です。地鉄訪問の建前、お茶濁し程度ですがご紹介します。 1.デ7009 (南富山:1986年10月) 当時の市内線は徹底した車種統一で、すべてデ7000形(注1)に統一されていました。ご覧の通…

第193話 1986年富山地鉄 通勤列車は観光列車(その3)

立山砂防軌道の帰りに富山地鉄の稲荷町車庫を訪問しました。 ちょうど夕方のラッシュに向けてほとんどの列車は出払って閑散としていましたので、車庫内を一回りして本線のホームで行き来する列車も撮影しました。 1.モハ14711+クハ11 (稲荷町:1986年10月…

第192話 1986年富山地鉄 通勤列車は観光列車(その2)

1986年10月の北陸地方私鉄の早回りでは、立山砂防軌道訪問の帰りに、富山市内へ戻りながら富山地鉄の撮影を行いました。 1.クハ12+モハ14712 (有峰口~千垣:1986年10月) この写真は第191話でご紹介した、有峰口~千垣間の常願寺川鉄橋を渡る列車を、正…

第191話 1985-86年富山地鉄 通勤列車は観光列車

富山地方鉄道は、富山県内の中小私鉄を統合し、以前から立山や黒部の観光輸送と地域輸送を担う、北陸地方では一番規模の大きい私鉄です。しかし実態は長大なローカル線で、地域輸送の方は厳しく、かなり身を削って現在に至ります。一方、観光輸送の方は、立…

第190話 1986年富士急 微妙な観光路線(その3)

1986年当時の富士急には、1975年製の比較的新しい5000形がいました。 この車両には全く興味はありませんでしたが、勢いで撮影していたのでついでに話題に挙げます。 1.モハ5002+モハ5001 (寿~三ツ峠:1986年8月) 5000形(注1)は3100形以来久々の自社…

第189話 1986年富士急 微妙な観光路線(その2)

富士急はかつて国鉄キハ58形と同じ車両を保有し、国鉄中央線の急行アルプス号に併結して新宿まで乗り入れていました。その頃から富士五湖一帯の観光鉄道だったわけですが、中央本線が電化されてから新宿乗り入れは廃止され、以降は国鉄から急行列車や臨時列…

第188話 1986年富士急 微妙な観光路線

1986年8月は甲信地方のローカル私鉄早回りを行いました。この時は富士急行、松本電鉄、上田交通を回りましたが、今回はその時初訪問した富士急行の話題です。 1.5700系2連(三ツ峠~寿:1986年8月) この初訪問まで富士急行の存在は富士急ハイランドや河口…

第187話 1987年南部縦貫 禁断の路線バス利用(その3)

午後の撮影は、七戸駅から歩きながら行うことにしました。 南部縦貫鉄道の沿線を歩くのは初めてだったので、どこまで行くかあてはありませんでしたが、疲れたら国道に出ればバスがあるので心配ありません。徐々に路線バス依存症になってきました。 1.キハ1…

第186話 1987年南部縦貫 禁断の路線バス利用(その2)

この日も夜行の青函連絡船で北海道から戻って来た直後だったので、とても眠かった記憶があります。 坪川駅は当然無人駅ですが、ホーム上に小さな待合室がありました。普段の利用客は沿線の小学生が通学に利用する程度で、この時は夏休みだったので利用客は皆…

第185話 1987年南部縦貫 禁断の路線バス利用

初めて南部縦貫鉄道を訪問したのは、1986年3月の北海道の帰り道でした。 その時はまだ季節が冬で、積雪もあったため走行写真が撮れませんでした。いづれ積雪の無い季節に再訪問しようと思っていましたが、1987年8月にチャンスが到来しました。今回はその2回…

第184話 1986年立山砂防 工事現場に立ち入るべからず!!(その4)

この日、想定外に列車本数が多かった理由は、落石災害の復旧作業のためでした。 それは桑谷連絡所に出向いた際に情報を得ました。桑谷連絡所には一番列車も足止めをくらっており、多数の列車が溜まっていました。 1.滝の谷トンネル (中小屋~桑谷:1986年…