ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1323話 1994年一畑:赤電が行ってしまったあと(その2)

一畑電鉄に導入される大手私鉄の中古カルダン車は、京王5000系であることがわかりましたが、他社に導入された京王5000系を見ると、先頭車同士の2連ばかりなので、おそらく、同じ様な2連が一畑にもやって来ることが想定されました。

 

1.デハ3 (川跡:1994年5月)

そうなると、デハ1形の様な両運車の置き換えはどうなるのか?。考えられる候補としては、既存のデハ60形の転用でした。デハ60形は元西武クモハ551形を両運化した電車で、同じく西武から来た80系や90系の増結用として活躍していましたが2両存在し、吊掛車ではありますが、ちょうど手ごろな車両と思われました。

 

2.デハ3 (高浜~川跡:1994年5月)

しかし、京王5000系の導入に伴い、想定外の80系、90系が早々と引退したにもかかわらず、デハ60形は残ったものの、大社線には使用されないまま2006年に廃車となりました。ゆえにデハ1形はデハ60形に交換されることなく大社線で継続使用されましたが、老朽化には勝てず、1998年に引退して大社線沿線の保育園で今も大切に保存されています。

 

3.クハ191+デハ91 (園~一畑口:1994年5月)

さて、午後となり、光線状態も良くなってきたので、再び北松江線に戻って撮影を続けます。この日の運用列車が何かわかりませんでしたが、まずは園です。西武風湘南電車がやって来ました。とりあえず、食パン電車ではなかったので良かったです。

 

4.クハ171+デハ71 (布崎~園:1994年5月)

園から布崎方面に歩いて、障害物の少ない田園地帯へ向かいました。ちょっと電線がうるさい場所ですが、雲一つない五月晴れのもとやって来たのは70系でした。

 

5.クハ171+デハ71 (布崎~園:1994年5月)

塗装を塗り替えてまだ間もない70系は眩しいくらい綺麗でした。赤電だけが一畑電鉄の魅力ではありません。赤電が行ってしまったあとも、旧型車たちは良い仕事をしてくれました。

 

6.クハ191+デハ91 (布崎~園:1994年5月)

そして、90系が来ました。この日は食パン80系はどうなってしまったのか、こんな日もあるんですね。