ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1362話 1995年京福(嵐山):小坊主さんが行き交う

京都へ出向いた際、帰りにそのまま戻るのは面白くないので、嵐山経由で久々の嵐電を覗きに行きました。

 

1.モボ103 (有栖川~帷子ノ辻:1995年8月)

嵐電は、一部に併用軌道区間があるので一応路面電車ですが、併用軌道区間は自動車が多くて撮影にならなかったので、1987年に撮影を行った専用軌道区間で下車しました。しかし、この頃の嵐電には、もう古風な旧型車がおらず、新しい電車がバンバン走っていましたが、新しい電車は撮る気もせず、私にとって1995年当時は、最も面白くない頃でした。

 

2.モボ105 (車折:1995年8月)

とりあえず、新車はパスしてモボ101形を撮影しましたが、この電車も気合が入りません。しかしながら嵐電の車両はいつ見ても奇妙な低床車両です。やはり、路面区間が少ないとは言え、路面電車を意識した車両です。

 

3.モボ105 (車折~有栖川:1995年8月)

この電車はブサイクな車両ではありませんが、やたらと額が広い張上げ屋根は、小坊主さんを連想するデザインです。この沿線には有名なお寺が多く、嵐電ならではのデザインなのかも。

 

4.モボ103 (車折~有栖川:1995年8月)

さて、この小坊主さんですが、このスタイルの電車は、初代モボ101形の形式を引継ぐ2代目101形6両と完全新製車のモボ301形2両の2形式あります。モボ301形の方が先に登場し、そのデザインが2代目モボ101形に踏襲され、このインパクトあるデザインは長らく嵐電をイメージする電車になりました。

 

5.モボ106 (車折~有栖川:1995年8月)

1995年時点の嵐電の在籍車両は、下記の通りです。

・モボ101形:6両:101~106:1975年武庫川車輌製

・モボ301形:2両:301,302:1971年武庫川車輌製

・モボ501形:4両:501~504:1984,85年武庫川車輌製

・モボ611形:6両:611~616:1992,93年武庫川車輌製

・モボ621形:5両:621~624:1990,95年武庫川車輌製(1996年に625が竣工)

・モボ631形:1両:631:1995年武庫川車輌製(1996年に632,633が竣工)

・モボ21形:2両:26,27:1994年武庫川車輌製(レトロ車)

・モト1001形:1両:1001:1974年武庫川車輌製(電動貨車)

1987年の訪問時には、モボ111形、モボ121形台車流用で車体デザインを一新したモボ501形が投入されていましたが、ドア配置が前中非対称であったことから単線区間の使い勝手が悪く、4両に留まりました。その後は車体デザインを変更してモボ111形更新であるモボ611形、モボ121形更新であるモボ621形、ク201の機器流用であるモボ631形が同型で投入されましたが、ここでもレトロ車ブームに影響されてモボ21形というモボ121形更新車が登場しました。

 

6.モボ102 (車折~有栖川:1995年8月)

その後も私にとって、嵐電は面白くない状況が続きました。しかし、最近とうとうとんでもないスタイルの新車が投入されました。まあ、京都を代表する路面電車なので、これくらいインパクトが必要なのかも知れませんが、相変わらず奇妙な低床車です。