ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

第376話 1989年津軽:みちのくの気動車を求めて

1989年のGWも前年に続き、東北地方のローカル私鉄早回りを行いました。時代は平成となり、古い車両もどんどん減ってきましたが、この頃は会社の休暇を利用してよく東北方面に出向きました。 今回は、みちのくの気動車を求めて1989年GWの津軽鉄道と小坂鉄…

第375話 1989年三井三池:三川坑のナロー(その4)

三川坑の土場に続いて、三池鉱業所の構内にある三川坑の拠点を訪問しました。 1.三川坑斜坑列車 (三池鉱業所三川坑:1989年9月) ここは三川坑の斜坑列車の乗降場のようです。側線に列車が1本留置されていました。 斜坑列車はいわゆるケーブルカーです。…

第374話 1989年三井三池:三川坑のナロー(その3)

三川坑の土場を少し散策してみました。 散策と言っても、この土場は広く、はるか有明海の埋め立て地の先まで続いているようでしたが、迷子になりそうなので車庫の周辺のみです。 1.北陸重機製6tDL No.5 (三川坑土場:1989年9月) 機関車の向こう側が有…

第373話 1989年三井三池:三川坑のナロー(その2)

三池炭鉱三川坑の坑外運搬軌道の存在を知ったのは、私のバイブルである「知られざるナローたち(丸善出版)」に掲載された記事でした。 1981年だったと思いますが、その頃の坑外運搬軌道にはまだノッポ電機が活躍していました。 1.北陸重機製6tDL No.5 …

第372話 1989年三井三池:三川坑のナロー

つい最近の話題ですが、かつて九州の大牟田にあった三池鉄道の支線で、三池鉄道亡き後も生き残っていた三井化学専用線が廃止されました。これによって、三池炭鉱に関係した大牟田市の鉄道は、初代三池炭鉱専用鉄道開業から130年もの歴史に幕を閉じました。 …

第371話 1989年大井川:SLではなく電車!

つい先日、コロナウイルス感染拡大の影響で、大井川鉄道が9割減の列車運行に追い込まれたというニュースを見ました。SLが走らなければ成り立たない程、本来の地域輸送がなくなってしまったとは、悲しい現実です。 さて、第262話~第266話では、アプト化され…

第370話 1988年弘南(大鰐):花より電車!!(その5)

五月晴れの津軽平野は爽やかでした。午後はモハ側の先頭を撮影するため、松木平~津軽大沢間に移動しました。 この区間は平坦な農村地帯で、水田の他にりんご畑が点在しています。障害物は一切なく、いつ4連が来ても十分に撮影できる場所でした。 1.モハ22…

第369話 1988年弘南(大鰐):花より電車!!(その4)

大鰐線の石川付近には、小高い丘の上に公園があり、そこから大鰐線を俯瞰撮影できました。今回はその俯瞰写真をまとめてみました。 1.クハ2251+モハ1120 (津軽大沢~石川:1988年5月) 昼頃になりようやく雄大な岩木山が姿を現しました。 この写真は岩木…

第368話 1988年弘南(大鰐):花より電車!!(その3)

この日は穏やかな五月晴れとなり、おそらく弘前城あたりは花見客で大混雑になっていたかも知れませんが、私にとっては、" 花より電車 " です。 なにしろこの4連を見るため、この時期にわざわざ東京からやって来たわけです。ちなみに、まだ一度も弘前城の桜を…

第367話 1988年弘南(大鰐):花より電車!!(その2)

ようやくお目当ての4連が本格稼働です。 花見輸送がどれほどのものか、全く見当も付きませんが、4連と言えば一畑電鉄の出雲大社初詣輸送に匹敵するほどです。 1.クハ1610+モハ1121+クハ1267+モハ2253 (石川~津軽大沢:1988年5月) 2本目の4連が来ました…

第366話 1988年弘南(大鰐):花より電車!!

1988年のGWは東北地方のローカル私鉄早回りを行いましたが、どこも桜が満開の時期でした。第112話~第117話では、その時桜満開だった津軽鉄道の様子を報告しましたが、今回は津軽鉄道に続いて訪問した弘南鉄道大鰐線の話題です。 大鰐線沿線には列車と桜を…

第365話 1990年福井:地味な変化(その4)

福井に来る前に撮影を行った北陸鉄道石川線もそうでしたが、福鉄沿線ものどかな田園地帯がひろがります。 ただ、北鉄と福鉄の違いは、福鉄はノンビリ走っていません。結構なスピードで飛ばして来るので、油断しているとブレてしまいます。 1.モハ300形2連 …

第364話 1990年福井:地味な変化(その3)

この当時スタンダードの高床車が併用軌道区間を走っていたのは、名鉄犬山線や京阪京津線を別格として、新潟交通と福鉄くらいでした。そのなかでも、高床車が路面の電停にも停車するような、路面電車の役割を担うケースは、この福鉄だけで、いつまでこの状況…

第363話 1990年福井:地味な変化(その2)

この日は天気が良かったので、久々に福鉄の沿線撮影を行いました。 せっかく福井まで足を伸ばしたので、吊掛車の1本くらいは撮影したいものですが、休日の日中ともなると、カルダン車ばかりです。もはや吊掛車は、ラッシュ時のみの限定運用なのか? 1.モ…

第362話 1990年福井:地味な変化

1990年秋の北陸地方ローカル私鉄早回りは、富山の立山砂防から始まり、富山地鉄、北陸鉄道(浅野川線、石川線)を巡って、最後は福井鉄道まで来ました。 福井は全く気合の入らなかった1986年(第228話)以来となりますが、今回も同様で、京福越前線はパスし…

第361話 1987年茨城交通:夏の陣(その3)

古い鉄道ファン誌に、湯口徹さんの「江若鉄道夏の陣」という記事が特集されていました。 そこには琵琶湖の湖水浴客輸送の様子がリアルに書かれており、大変印象的でしたが、江若は湖水浴客輸送に気動車だけでは足りず、客車を保有し、さらに国鉄からも客車を…

第360話 1987年茨城交通:夏の陣(その2)

茨城交通湊線の海水浴列車は、朝から午前中いっぱい「行き」のピークが続きました。 天気も良く、どの列車もラッシュ並みの混雑です。 1.キハ111+キハ113+キハ112 (金上~中根:1987年7月) キハ11形の3連がやって来ました。旧塗装の編成美?です。キハ1…

第359話 1987年茨城交通:夏の陣

私が社会人になった最初の夏休みに、海水浴を兼ねて茨城交通を訪問しました。 私の幼少の頃、夏休みと言えば海水浴に行くことが庶民のステータスでした。その頃の子供たちは、お盆に帰省する田舎で海水浴に行った事を日記に書けば、胸を張って2学期が迎えら…

第358話 1991年近鉄(北勢):軽便の面影を求めて(その4)

北勢線の4連はラッシュ時限定運用かと思っていましたが、そうでもないようです。しかし、ピークを過ぎると4連では過剰な感じです。編成を見直して3連が増えてきたのはこのためなのかも知れません。 これも4連である連接車が日中も走っていたので、もう一回撮…

第357話 1991年近鉄(北勢):軽便の面影を求めて(その3)

北勢線のラッシュ後はあてもなく、上笠田へ移動しました。 列車は何が来るかさっぱり見当が付きません。 1.ク202+サ101+サ201+モ275 (楚原~上笠田:1991年8月) 昼が近づき、炎天下となりましたが、やって来たのは何と連接車でした。 この時間に走ってい…

第356話 1991年近鉄(北勢):軽便の面影を求めて(その2)

この頃の北勢線には、まだ活気がありました。軽便とは言え、さすがにラッシュ時です。小さい電車は乗客でいっぱいです。そして連接車もやって来ました。 1.ク202+サ101+サ201+モ275 (六把野~北大社:1991年8月) しかし、なにか変です。・・・・塗装です…