どうも北勢線とは天気の愛称が宜しくありません。
この日は走行写真を何枚か撮りましたが、暗いと近鉄電車はどうしても“うんこ色”になってしまいます。近鉄マルーンもなかなか難しい色です。今回もめいっぱい色調を補正してみました。
1.ク223+モ224 (西桑名:1989年1月)
この日、お目当ての220形は西桑名寄りの区間運用に就いていました。夕方になり若干薄日が射してきたので、とりあえず220形第2編成のまともな形式写真が撮れました。
この列車は行き先が西別所となっていますが、西別所は西桑名からわずか2駅先です。距離にして2km程の区間ですが、そこまでの輸送需要が高かったものと思われます。
2.ク221+モ222 (西桑名:1989年1月)
こちらの写真は220形第1編成です。ク221は妻面の段付きシルが健在です。
残った4両の220形は、比較的原型を留めていましたが、良く見るとやはり近代化の影響を受けて変な車両になっていました。例えば、前面窓のデフロスタ装着や元荷物室のドアの小型化と乗務員扉化、客室ドアの鋼製化、前照灯のシールドビーム化等々・・・。
3.ク223+モ224 (北大社~六把野:1989年1月)
せっかくの220形の走行撮影ですが、土砂降りです。
改めて見ると、パンタグラフの大きさが目に付きますが、これはパンタがデカイのではなく、車両が小さいためです。
4.モ224+ク223 (六把野~北大社:1989年1月)
いずれは、晴れた日にリベンジを果たさねばなりません。
5.ク172+モ272 (楚原~上笠田:1989年1月)
1977年から始まった北勢線の近代化では、近鉄となって初めて新製車270形(注1)が一挙に8両も投入され、その中でモ271+ク171とモ272+ク172は、Mc+Tcのユニットで新製されました。この車両はナローゲージでは最強かつ最大級の電車です。しかし、その外観は蒲鉾電車で、220形に比較すると何とも味気ない容姿です。
(注1)270形(モ270形、ク170形)の車歴
6.ク140形+モ270形 (楚原~上笠田:1989年1月)
新製投入されたモ270形とコンビを組むため、1977年にサ140形の一部が制御車化されてク140形になりました。上の写真はモ270+ク140のユニットですが、両車の大きさの違いに注目です。モ270形は15.6m車、ク140形は11.4m車です。これでは輸送力がしれているので、増結用としてサ140形+ク140形の2連も準備され、ラッシュ時は4連で使用されました。
7.ク140形+モ270形 (楚原~上笠田:1989年1月)
ク140形は制御車化で、運転台側は貫通路が塞がれて顔が新設されましたが、これも270形モドキの蒲鉾となってしまい残念です。
さて、その後も私は220形を追い求めて、ついでではなく、天気の良い日を狙って北勢線の訪問を続けます。