ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第180話 1987年江ノ島 まだ江ノ電らしかった頃(その5)

今回は1987年江ノ電シリーズの最終回ですが、最後は私にとってはどうでも良い新車の話題です。正直カットしても良いくらいですが、新車とは言え吊掛車が存在したので一応話題に挙げます。

 

1.デハ1001+デハ1051-デハ1002+デハ1052 (稲村ケ崎極楽寺:1987年4月)

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 1000形(注1)は1979年にデハ106形以来となる実に48年ぶりの完全新車としてデビューしました。外観もさほど奇抜ではなく、江ノ電らしさを残していました。年代的にワンハンドルマスコンの採用や、電気指令式ブレーキを採用しましたが、駆動方式はなぜか吊掛式で非冷房・・・・せっかくの新車ですがお金が足りなかったのか?。

(注1)1000形の車歴

江ノ電1000形デハ1001+デハ1051、デハ1002+デハ1052:1979年東急車輛

江ノ電1100形デハ1101+デハ1151:1981年東急車輛

江ノ電1200形デハ1201+デハ1251:1983年東急車輛

江ノ電1500形デハ1501+デハ1551:1986年東急車輛

江ノ電1500形デハ1502+デハ1552:1987年東急車輛

 

2.デハ1151+デハ1101 (七里ヶ浜稲村ケ崎:1987年4月)

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しかし、1000形は徐々に増殖して行きます。 1981年の増備車は2次車の1100形となりました。1000形とは全く同じ外観ですが冷房装置の準備工事済み車両とのことで、導入当初冷房はお預けでした。

 

3.デハ1101+デハ1151-デハ1501+デハ1551 (江ノ島~腰越:1987年4月)

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この頃の1000形は制御方式の都合で在来車との連結はなく、あくまで1000形シリーズのみでの連結運転でした。 

 

4.デハ1251+デハ1201 (湘南海岸公園鵠沼:1987年4月)

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1983年に増備された3次車の1200形は前照灯部分にカバーが付き、ようやく江ノ電初の新製冷房車として投入されました。 

 

5.デハ1151+デハ1101ーデハ1251+デハ1201 (江ノ島:1987年5月)

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写真は2次車と3次車の連結列車です、さすがにこの頃には非冷房だった1、2次車も冷房化されていました。 

 

6.デハ1501+デハ1551-デハ1001+デハ1051 (稲村ケ崎極楽寺:1987年5月)

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 この当時、一番新しかったのが1986年製の4次車1500形でした。1500形はなんと色違いで導入されましたが、実はこの車両からようやく江ノ電初のカルダン車になりました。一応1000形シリーズで性能も従来の1000形に合わせたので、連結運転が可能でした。1500形はこの年にも第2編成が投入され、1000形シリーズは6編成の陣容となりますが、1000形シリーズはここで打ち止めでした。

そして、この次の新車増備は1990年の2000形シリーズに移行し、いよいよ在来旧型車の淘汰が始まります。