ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第405話 1990年下津井:脱皮できなかった末路(その4)

結局この日は、歩きながら撮影を続けて、鷲羽山方面へ逆戻りです。まあ、全線歩いても6.5kmくらいの道のりなので、たいしたことはありません。

 

1.クハ24+モハ103 (下津井~東下津井:1990年11月)

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 大ループを行く2連です。この電車をコオロギ電車と呼んだ人がいましたが、この色ではコオロギと言うよりバッタ電車です。

 

2.クハ24+モハ103 (下津井~東下津井:1990年11月)

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 ここはズームレンズがあれば何枚でも連写でき、思わぬフィルム浪費をしてしまいます。この時も気合のハンド・ドライブで5枚くらい撮りました。

 

3.クハ24+モハ103 (鷲羽山~琴海:1990年11月)

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 こんどは、瀬戸大橋線をくぐって琴海方面に移動しました。

この辺りは、かつては瀬戸内海を望む段々畑地帯でしたが、後継者がいないのでしょうか、段々畑は山に戻ってしまい、樹木で海も見えません。電車が廃止されて30年になる現在は、恐らくここも完全に自然に戻ってしまったのではないかと思います。

 

4.クハ6 (長船サービスエリア:1990年12月)

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 さて、ここでちょっと横道に逸れますが、下津井電鉄の保存車について少々触れます。

下津井電鉄茶屋町~児島間廃止時に、クハ6、ホワ10、ホハフ2を系列の長船サービスエリア(岡山県)に保存展示しました。なんと山陽新幹線の高架下なので風雨にさらされることもなく、奇跡的に現存します。

写真はクハ6です。誰かの悪戯で窓ガラスが割られて悲惨な状況でしたが、車体の状態はそれほど悪くはありません。この車両は下津井構内に保管されたクハ5とは兄弟車両の日車製ガソリンカーが前身です。共に末永く保存されることを祈るばかりです。

 

5.ホワ10 (長船サービスエリア:1990年12月)

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 この車両は木造車なのにすごく綺麗でした。下津井構内に保管されていたホワ1と同型車ですが、見た感じこちらの方が状態は良さそうでした。

 

6.ホハフ2 (長船サービスエリア:1990年12月)

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 ホハフ2は下津井軽便鉄道開業時の木造ボギー客車です。よく残っていたと感心しますが、オープンデッキの柵がどこかに行ってしまった様です。

これらの車両は、一時かなり荒廃していたようですが、その後、綺麗に整備されて現存しており感謝です。